自律神経のしくみ

自律神経には交感神経と副交感神経があり、

お互いに拮抗するように働いてバランスを取っています。

交感神経というのは「敵から逃げるための神経」で、

そのため、血液循環では末梢の血管をしぼって心臓に血液をたくさん集め、

敵と戦う状態にします。末梢の血液が少なくなるため、手足は冷たくなります。



逆に、リラックスしている状態に働くのが副交感神経で、呼吸もゆっくりとなり、

末梢血管も広がって循環も良くなって手も温かくなり、内臓がはたらく状態になります。


膀胱に対しては、交感神経は尿道を強く閉じて蓄尿に働き(尿をためる)、

逆に副交感神経は、膀胱がおしっこでいっぱいになると、膀胱を収縮して排尿に働きます。

ですから、交感神経を切除すれば、排尿が頻繁になるのも当然と言えるでしょう。

人間の体をコントロールしているのは自律神経です。

上記と繰り返しになりますが、活動的にさせる「交感神経」とリラックスさせる「副交感神経」のスイッチを時と場合でうまく切り替えています。

この自律神経を司る視床下部は、ホルモンの分泌も支配する所です。

そのため自律神経のバランスが崩れると、視床下部にダメージが及び、ホルモンの分泌が大きく影響されてしまいます。

ETSは、交感神経と副交感神経のバランスを崩し、自立神経に異常を与え、結果的にホルモンのバランスを乱すという恐ろしい手術です。

ETSを受けた人は、念のためホルモンの検査を行った方がいいでしょう。


自律神経とは

自律神経とは血管、腺、内臓、平滑筋など自分の意志と関わり無く働く組織に分布している神経系で、

循環、消化、呼吸、代謝といった生命活動に必要な働きを調節しています。

例えば、食事をすると唾液や胃液などの消化液が出て食べ物を消化する。

緊張すると血圧が上がり心臓がドキドキする。暑い所では自然と汗をかいて体温を下げる。

こういった自分の意志に関わらず、様々な刺激に対応しながら身体をコントロールしていくのが自律神経なのです。

この自律神経は交感神経副交感神経の二つから成り立っています。

交感神経と副交感神経の働き

交感神経は主に緊張・興奮状態の時に働き、副交感神経は平常時・心身共にリラックスしている時に働く神経系です。
交感神経による働き
部位
副交感神経による働き
心拍数増加(ドキドキ) 心臓 心拍数減少
拡張 気管支 収縮
抑制 胃腸の動き 促進
上昇 血圧 下降
収縮(手足冷感) 末梢血管 なし
開く 瞳孔 収縮
分泌(粘液性) 唾液 分泌(サラサラ)
分泌 汗腺 なし

自律神経がバランスを失うと

病院の検査では特に異常は見つからないが、

全身の不調が気になるという方は自律神経バランスの乱れが考えられます。

症状の出方は様々で不規則・不定期に現われひどくなったり、軽くなったりを繰り返します。

また外界の変化にも影響を受けやすいので、季節の変わり目に症状が強くでる事もあります。
心身の症状
交感神経系の症状
イライラ、動悸、息切れ、不眠、頭痛、立ちくらみ、めまい、冷え性、肩こりなど
副交感神経系の症状
食欲不振、胃もたれ、便秘、下痢、無気力、集中力低下など
各臓器におこる症状
循環器系
動悸、胸苦しさ、立ちくらみ
呼吸器系
息苦しさ、ため息、空咳、のどの不快感など
消化器系
腹部膨満感、胃もたれ、吐き気、食欲不振、便秘、下痢
脳神経系
頭重、頭痛、めまい、耳鳴りなど
筋・骨格系
肩こり、腰痛、いつも力が入っている

なぜ自律神経のバランスが崩れてしまうのか

心身の緊張

悩み事やイライラなどによる心身の緊張が続くと交感神経優位の状態になり、

それに伴いリラックスさせる働きのある副交感神経機能が低下してきます。

最初は動悸、息切れ、肩こりといった交感神経系の症状がでてきますが、

次第に副交感神経系の症状(日中の活動時なのにボーッとしてしまう、

食欲不振、緊張すると下痢と便秘を繰り返すなど)が現われてきます。

この状態をそのまま放っておくとますます全身に現われる症状の度合いが極端になってきます。
自律神経失調〜鍼灸・マッサージ・整体1

ホルモンとの関係

自律神経の働きをコントロールしている中枢は脳の視床下部という所ですが、

ここは同時にホルモン分泌の中枢という役目もあるため、自律神経のバランスが崩れるとホルモン分泌にも影響がでてきます。

更年期の女性にみられるホルモンバランスの乱れは、

のぼせ・ほてり・冷感・急な発汗などの自律神経系の体温調節障害につながります。


生活のリズム

人間のカラダはおよそ12時間交代で交感神経と副交感神経がそれぞれ優位になると言われていますが、

夜更かしをして脳を休めることが出来ないと交感神経が働き過ぎて副交感神経の働きが低下し不眠を引き起こします。
反対に、起床して副交感神経から交感神経にスイッチが入らないといつまでもボーッとして脳の働きが鈍くなり、

そのせいで夜に頭が冴えて就寝時間がまた遅れて・・・という悪循環に陥っていきます。
自律神経失調〜鍼灸・マッサージ・整体2

自律神経のバランスを調えるために

適度に運動

適度にカラダを動かすことにより、

心身の緊張状態が解かれ全身の血液循環が良くなります。仕事や家事の合間に軽い体操をして、

悪い姿勢を取り続けないように気を付けましょう。特に寝つきが悪かったり眠りが浅い人は、軽い体操を毎日の習慣にしてみては。


規則正しい生活

昼と夜が逆転した生活をしていませんか?体内時計は日中はカラダを動かし夜はカラダを休めるようにセットされています。この体内時計を正しく動かすために三度の食事を決まった時間に取り、胃腸を定期的に動かし一定のリズムをカラダに覚えさせると良いでしょう。特に便秘や下痢など消化器系が気になる人は見直してみましょう。

趣味を持つ

趣味を持ち毎日の生活を楽しみましょう。何かに熱中している時は不思議とカラダの不調を忘れているものです。

スポーツで汗をかいたり習い事を始めるのも良いでしょう。

目標を持って少しずつステップアップしていくとやり甲斐が生まれてきますし、ストレスの解消にも繋がります。


からだの反射作用

カラダの表面からの刺激が体性感覚神経を介して

内臓の働きやホルモン分泌などに影響を与える作用を自律神経反射の内の体性内臓反射と言います。


例えば、腹痛の時にお腹に手を当てて軽くマッサージをすると痛みが和らいで楽になった経験は誰にでもあるでしょう。

これは腹部への刺激が自律神経を介して痛みを抑える働きをしたからなのです。


鍼・灸・マッサージはこの自律神経反射を利用して全身のバランス調整を行ないます。

カラダがリラックスすると気持ち(こころ)にゆとりがでて本来のカラダを取り戻してきます。
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