高橋尚子選手の強さの秘密 No.1632
2000年シドニーオリンピックで2時間23分14秒
「42キロとはあまり思えないほど短いものでした。凄く楽しい42キロでした!」
気象条件コースの違いによりタイムや勝敗の影響時として実力のある選手が惨敗することも珍しくない
| ●バイオメカニクスで高橋尚子選手を解析 |
| <龍谷大学スポーツサイエンスコースの長谷川裕教授> 強さの秘密は、走り方にあるという。 高橋尚子選手のランニングフォームは、 「スウィング型」といわれる。 非常に個性的なフォームで最初から最後まで ずっと走っているということがいえます。 ランニングフォームを真横から検証 1.主に太ももの筋肉で前に進み太ももと違ってひざや足首をあまり動かさないそのため膝がつねに 曲がったままに見える 2.膝から下に見てみると地面に足が付く前膝から下が振り出されていないため歩幅が狭く足の裏で 着地という特徴があった ふくらはぎの筋肉は、あまり用いず太ももを大きく振り出すつまりスウィングする力を中心に走る 主流の走り方とされる「ピストン型」というフォームがある 1.太ももの筋肉とともにふくらはぎの筋肉を使い地面を離れるときには まっすぐ膝を伸ばし足首を使ってしっかり 地面をキックする地面に足が着く前に膝関節を伸ばして膝下を振り出し歩幅を広げかかとから着地典 型的ピストン型フォームの M・レンデルス選手(ベルギー)自己ベスト2時間23分43秒。 膝と足首がよく働き大きな歩幅でかかとから着地 ピストン型 少ない歩数で疲れを最小限にする 重心が上下に大きく動き推進力が上下に逃げロスしてしまう スウィング型 歩数は、多く疲労しやすいものの重心の上下へのブレが少なく推進力をロスすることが少ない ともに一長一短がありどちらが有利ということはできない。 42.195キロを「スウィング型」フォームを維持したままずっと走り続けるということは、誰にでもできると 言うことではない 高橋尚子選手がいろんな状況下いろんなコンディションの中でも すばらしい記録を出せるのは「間接位置覚」というものが非常に優れているためと考えています。 <小山整形外科病院スポーツドクター小山由喜院長> 優れた「関節位置覚」体の関節がどのような位置や方向にあるかを認知する感覚 気象条件などが異なる中長時間走り続けて疲労したとき 坂やカーブに差し掛かったとき 無意識のうちに歩幅やリズムを変えるフォームが一度乱れると なかなか修正できない 関節位置を磨く方法 急な岩場を上がり下がりする、 舗装されていない道でトレーニング関節の適切な角度や位置感覚が磨かれる |
| 驚異の心肺能力 |
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心拍数1分間にどれだけ心臓が拍動するかつまり 1分間に何回全身に血液が送り出されるか 一般的な成人女性 心拍数平均70から75 高橋尚子選手 心拍数平均33から36 一般成人女性の半分の拍動で必要な血液を全身に送出 疲労しにくいことを意味する 高地トレーニング効果 酸素は、血液中のヘモグロビンによって体全体に運ばれエネルギーとなる。 高地の場合空気が薄く体内に取り込まれる酸素の量が減少 4週間ほどトレーニングを行うことで少ない酸素を 効率的に取り込むためにヘモグロビンの量が増加する 平地に降り2週間ほどの間はヘモグロビン数は増加したまま 大量の酸素を運ぶことが可能に 激しい運動をすると疲労物質「乳酸」が生じる 乳酸が筋肉が多く蓄積すると酸性になり疲労する運動を維持できなくなる 乳酸が筋肉にたまりにくくなり疲労しにくい体質になる 通常高地トレーニングは標高2000m程度 高橋尚子選手が走り込みを行う アメリカコロラド州ウィンターパークの標高は3500m 富士山頂上までほんのわずか めまいや吐き気に襲われかねない ミトコンドリアの違い 酸素と水素をエネルギーの素になる物質にかえる細胞内の発電所 ネズミとほぼ同じ体重のハトはなんと30年も生きることができる 人のミトコンドリアDNAエネルギーを作り出す酸素の一部に「ヒスチジン」が配列 鳥のミトコンドリア DNAは同じ場所に「チロシン」が配列 実は日本人の100人に6人の割合でこの場所にヒツチンではなく鳥と同じチロシンが配列されている ミトコンドリアを持つ人が判明したのです。 「鳥型ミトコンドリア」を持つ人は酸素をエネルギーに変換する能力が高い |
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