喫煙により体に取り込まれた煙に含まれている様々な成分が
異物(クスリ)を不活性化して体から追い出そうとする力を上昇させるため、
クスリの効果が低下したりききめが持続する時間が短くなってしまいます。
カフェイン・テオフィリンなどがこれにあてはまります。
(飲食物・嗜好品と医薬品の相互作用研究班;飲食物・嗜好品と医薬品の相互作用、薬業時報社、東京、1991)
(吉利 和ほか監訳:マーチン薬の副作用と臨床、繁用医薬品の副作用一覧表第・版、廣川書店、1974)
(飲食物・嗜好品と医薬品の相互作用研究班;飲食物・嗜好品と医薬品の相互作用、薬業時報社、東京、1991)
(Medical Pharmacy、Vol.11、No.11、第一製薬、1977)
(薬局、Vol.42、No.9、1991)
(高野正彦;薬と飲食物、からだの化学、No.105、1982)
(飲食物・嗜好品と医薬品の相互作用研究班;飲食物・嗜好品と医薬品の相互作用、薬業時報社、東京、1991)
(飲食物・嗜好品と医薬品の相互作用研究班;飲食物・嗜好品と医薬品の相互作用、薬業時報社、東京、1991)
たばこ煙には、タール、一酸化炭素、ニコチン、シアン化物など多種多様な有害物質が含まれています。
そのため目にしみたり咳き込んだり息苦しくなったりするなどの急性影響が現れます。
また長い年月すい続けると、さまざまな慢性影響が持たらされます。
タールは、健康な細胞をガン細胞に変化させ(発ガン作用)増殖させる(がん促進作用)のがある。
一酸化炭素は、ヘモグロビンと強く結合し血液が運ぶ酸素の量を減少させたり血管壁を傷きづつけたり、
細胞が酸素不足の状態になり、心臓に負担がきたり、動脈硬化になる。
ニコチンは抹消血管を収縮させ、血圧を上昇させたり依存性の影響でそれなりでいられなくするし、動脈硬化や
喫煙の習慣化など起こる。
シアン化物は、組織呼吸を妨げたり、気道の線毛を破壊したり慢性気管支炎や肺気腫になります。
若年者ほど有害物質の影響をうけやすいためであり、法律で未成年者の喫煙を禁止していることは意味があります。
たばこと健康
WHOと世界銀行の報告書から
たばこと健康の問題は、世界的にも優先度の高い健康問題である。
世界保健機関(WHO)と世界銀行は、8月8日に出版した報告書の中で、
「たばこ税の増税は、特に貧困層、若年層、および比較的教育を受けていない層のたばこ消費を削減するための鍵である」としている。
増税による10%のたばこ価格の上昇は、
約4200万人の人々に喫煙をやめる動機を与え、
約1000万人(うち低中所得国900万人)のたばこに関連する死を予防し、
平均7%のたばこ増税分が政府歳入に上乗せされるだろうと研究者は見積もっている。
WHOの担当者は、
世界の人々の喫煙行動が変わらなければ
21世紀中には20世紀におけるたばこ関連疾患による死者の10倍にあたる10億人がたばこ関連疾患で
死亡するだろうと予測している。たばこ税の増税や密輸の抑制に加えて、
たばこの広告や販売促進を禁止することによっても、
たばこの需要は減らすことができる。
公共の場所や職場での喫煙を禁止していれば1995年には2300万人が禁煙することによって死を免れ、
500万人のたばこ関連疾患が予防できた。
さらに、ニコチン代替療法を受けたり、
なんらかの介入を受ければ加えて600万人の人々がたばこをやめ、
100万人の命が救われたであろう。喫煙者は非喫煙者よりも短命であるにも関わらず、
非喫煙者よりも健康にかかる費用が大きい。
先進国では、
たばこ関連疾患に対する費用が年間の健康に関係する費用の6〜15%に達している。
高所得国、低所得国ともにGDPの1%を喫煙者の健康対策に費やしているのである。
たばこの供給を減らすことは効果的ではなく、たばこの法的規制や通商制限を実際に施行できる国はなく、
10代の喫煙者へのたばこの販売をやめさせる試みもほとんど失敗に終わり、
たばこの転作計画もまた失敗に終わっている。
健康日本21におけるたばこ対策
日本におけるたばこによる超過死亡数は、1995年で95000人とされ、
全死亡の21%を占めている。たばこによる疾病や死亡に係わる超過医療費は1993年に年間で1兆2000億円で国民医療費の5%となっている。
わが国においても、
世界禁煙デーと連動した禁煙推進の取り組み、
2度にわたる「たばこ白書」の作成、「公共の場所における分煙のあり方検討会」、
「21世紀のたばこ対策検討会」の開催等、少しずつではあるが、
たばこ問題に対して取り組むための環境整備が進みつつある。
本年度から開始された21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)においても、
目標設定の対象となる領域9分野のうちの1分野として『たばこ』を掲げている。具体的目標としては、最終的に以下の4つを挙げている。
(1)
喫煙が及ぼす健康影響についての十分な知識の普及
(2)未成年の喫煙をなくす
(3)公共の場や職場での分煙の徹底、および効果の高い分煙についての知識の普及
(4)禁煙、節煙を希望する者に対する禁煙支援プログラムをすべての市町村で受けられるようにする。
また、具体的な対策としては、(1) 消費者に対する情報提供、(2) 喫煙防止、(3) 非喫煙者の保護、(4) 禁煙支援を提案している。
たばこの健康影響
喫煙者は非喫煙者に比べてがんによって死亡するリスクが高くなるだけではなく、
虚血性心疾患、脳血管疾患、気管支ぜんそく、胃潰瘍、歯周病
等の疾病のリスクとなったり、早産、低出生体重等の妊娠への影響も見逃せない。
一方、日本人の知識を平成十年度「喫煙と健康問題に関する
実態調査」から見ると、たばこと肺がん、妊娠への影響、呼吸器疾患との関係は過半数が知識を有しているのに比べて、
心臓病、脳卒中、歯周病
との関係については、まだまだ知識が普及していない状態にあるといえる。
次に、未成年の喫煙防止については、未成年期に喫煙を開始した者では、
成人になってから喫煙を開始した者に比べてたばこ関連疾患に罹るリスクが増大することからも重要である。
健康教育の充実のみならず、社会環境の整備あるいは規制という形で保護する必要がある。
平成8年度の「未成年者の喫煙行動に関する全国調査」によると中学1年の男子の喫煙率は7.5%、女子は3.8%、
高校1年になると男子36.9%、女子15.6%に増加している。
成人の喫煙率が平成10年の国民栄養調査結果でみると男性50.8%、
女性10.9%であること、男女ともに喫煙率のピークが20歳代、30歳代の若年成人期にあることを考えると、
喫煙者の多くが未成年期に喫煙を開始し、
成人期以降も喫煙習慣が持続しているといえる。したがって、
将来におけるたばこによる超過死亡、
たばこ関連疾患を予防する観点から優先順位の高い健康課題であるといえる。
さらに、非喫煙者の保護について考えてみよう。
環境たばこ煙という言葉がある。
たばこ煙は、喫煙者が吸い込む主流煙、喫煙者が吐き出す呼出煙、
火をつけたたばこから出る副流煙に大別される。
これらのうち、呼出煙と副流煙をあわせて環境たばこ煙と呼んでいる。
受動喫煙で問題となるのがこの環境たばこ煙である。
喫煙による健康被害は喫煙者だけでなく非喫煙者の問題でもあるのは、
この環境たばこ煙の存在による。
公共の場、職場における分煙を進めるべき根拠もまさにここにある。
最後に、禁煙支援について述べる。
平成10年度の「喫煙と健康問題に関する実態調査」によると喫煙者の26.7%が「やめたい」と考えており、
「本数を減らしたい」と考えている者をあわせると64.2%にものぼる。
現在、市町村、保健所、医療機関等で実施されている禁煙支援プログラムの提供をさらに拡大する必要がある。
特に、妊産婦への禁煙支援は優先順位が高い。
以上、健康日本21におけるたばこと健康について述べてきた。
国、都道府県、地域保健、職域保健、学校教育の各レベルにおいて、
たばこ対策を推進しなければ実効のあがるものにはならず、専門職能団体、学術団体の役割も大きい。
保健医療従事者や教育関係者が自ら国民に範を示すことも必要であり、自主的な取り組みを大いに期待したい。
タバコ税の仕組み
内訳
※1箱300円の商品
国タバコ税:71.04円(23.7%)
地方タバコ税:87.44円(29.1%)
(都道府県タバコ税:21.48円市区町村タバコ税:65.96円)
タバコ特別税:16.40円(5.5%)
消費税:14.29円(4.8%)
タバコの税負担合計:169.17円/箱(63.1%)
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